ファーストチェス理論を将棋で検証

はじめに

こんにちは。将棋ブロガーの早峰です。

突然ですが皆さんはファーストチェス理論って知っていますか。

これはチェスの名人が「5秒考えた手」と「30分考えた手」のうち86%は一致するというものです。

つまり、長く考えても最善手を見つけられるとは限らないということを意味します。

今回は、この理論がアマチュアの将棋においても有効かを検証しました。

検証における準備

検証には経験者3名に協力していただきました。

3名の棋力はそれぞれ、Aさん初段Bさん二段Cさん初段です。

問題は将棋世界2022年の1~12月号の初二三段コース全48問を使用します。

なお、3名は将棋世界2022年版を未読です。

検証方法

① 3名に同時に問題を見せます。

② 5秒後に3名の解答を記録します。

③ 同じ問題を1分間考えてもらいます。

④ 1分後に3名の解答を記録します。

以下①から④を繰り返します。

検証結果

3名の「5秒考えた手」と「1分考えた手」の一致率は以下の通りです。

Aさん58.3%
Bさん64.6%
Cさん56.3%

3名の一致率の平均は59.7%となりました。

全体の約6割は指し手が一致しています。

考察

検証に使用した問題は良問であるため、多くが形勢を大きく左右する局面です。

6割は同じ結果になるということは、4割は異なる結果になります。

つまり、実戦的にはその4割が勝負手である可能性が高いと言えます。

まとめ

  • アマチュアの将棋において、5秒考えた手と1分考えた手の一致率は約6割である。

  • 実戦において勝負所を見極めて時間を使うことは非常に効果的である。

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございます。

なお、今回の検証は非常に簡易的なため参考程度にとどめて下さい。

今回、協力して頂いた3名に感謝します。

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