はじめに
こんにちは。将棋ブロガーの早峰です。
今回は最速で仕掛ける角換わり棒銀を解説していきます。
基本図について
今回解説する角換わり棒銀は玉と金を動かさないため、仕掛けが早いのが特徴です。（下図）
☗1五歩以下、☖同歩☗同銀☖同香☗同香と進んで基本図になります。
基本図は飛車の横利きが通っているのが利点で、その効果は後ほど解説します。
基本図以下の指し手
基本図以下の後手の有力な指し手は以下の3つです。
①☖1三歩 ②☖1七歩 ③☖1六歩
それぞれ順に解説していきます。
基本図以下、☖1三歩
最初に基本図以下、①☖1三歩の変化を解説していきます。（下図）
☖1三歩は☗1二香成を防ぐための1手です。
☖1三歩以下の具体的な指し手を見ていきます。（下図）
☖1三歩には☗1二歩と歩を垂らすのが手筋の1手です。
☗1二歩には☖2二銀打が定跡ですが、☗1九香として1筋に利きを足します。
この後はいつでも☗1一歩成から☗1三香成の攻めを狙えるため、先手ペースです。
なお、☖2二銀打のところ単に☖2二銀も考えられます。（下図）
これには☗1一歩成と歩を成り捨ててから☗8四香☖同飛☗6六角として飛銀両取りをかけます。
☗6六角の局面も互角ですが、先手が実戦的に指しやすい将棋になります。
基本図以下、☖1七歩
次に基本図以下、②☖1七歩の変化を解説していきます。（下図）
☖1七歩は次に☖4五角から☖1八歩成を狙った手です。
☖1七歩以下の具体的な指し手を見ていきます。（下図）
☖1七歩には構わず☗1二香成と攻め続けます。
☗1二香成以下、☖4五角にも☗2一成香と踏み込んで問題ありません。
以下、☖1八歩成には☗2六飛がピッタリな1手で、次に☗1六飛とすれば確実に飛車を成ることが出来ます。
☗1六飛を防ぐには☖1五銀が唯一の受けですが、ここに銀を手放すのは辛く、☗6六飛くらいで先手が十分です。
基本図以下、☖1六歩
最後に基本図以下、③☖1六歩の変化を解説していきます。（下図）
☖1六歩は次に☖1七歩成から☖1九角として飛車を攻める狙いがあります。
☖1六歩以下の具体的な指し手を見ていきます。（下図）
☖1六歩にも構わず☗1二香成と攻め続けます。
以下、☖1七歩成には☗8八飛が用意の1手で飛車の安定感が抜群です。
本来☖1六歩には☗1八歩が絶対手ですが、飛車の横利きを通している場合はその限りではありません。
☗8八飛以下、☖2七とが自然な1手ですが☗2一成香と攻め合って形勢は互角です。
この後は☗1四歩や☗6六角から☗8四香などの攻めが楽しみなため、先手が指しやすい将棋と言えます。
まとめ
- 玉と金を動かさずに棒銀にすることで早い仕掛けが可能になる。
- 基本図以下、☖1七歩や☖1六歩には☗1二香成から☗2一成香と攻め続けて先手が指しやすい。
おわりに
いかがだったでしょうか。
角換わり棒銀は筆者が初めて覚えた定跡であり、今でも愛用しています。
プロ間での出現率は低迷していますが、有力な戦法であることに変わりはありません。
是非、実戦で使ってみて下さい。
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